一般社団法人 京都乳癌研究ネットワーク(所在地:京都府京都市、代表:戸井雅和)は、抗がん剤治療における副作
用である化学療法誘発性末梢神経障害(手足のしびれ)に対する圧迫療法の臨床研究を進めるため、クラウドファン
ディングサービス「READYFOR」にて、「乳がんの抗がん剤治療における、手足のしびれ予防を目指す臨床研究を」を開始いたします。
本日7月7日(水)から8月31日(火)23時まで、2,000万円を目標に支援金を募集いたします。
(プロジェクトページURL:https://readyfor.jp/projects/KBCRN-A004)
乳癌の抗がん治療における ⼿⾜のしびれ予防を⽬指す臨床研究
乳がん、大腸がん、胃がん、肺がん、卵巣がん、子宮頸がん、子宮体がん、膵臓がんなど多くのがん治療に、効果
が高いとされるタキサン系や白金製剤の抗がん剤が使われます。
しかし20〜40%の患者には、副作用として「歩けない」「箸が持てない」「びりびり痛む」など中等度以上の強い手足のしびれ(末梢神経障害)が生じ(※1、2)、治療を中断せざるを得ない患者さんや、がんは治っても一生涯しびれが残る患者さんもいることが問題となっています。
そのしびれに対する予防方法や根本的な治療方法もまだ確立していません。
当団体では、新しい末梢神経障害の予防方法「手術手袋による圧迫療法」を開発し、臨床試験を行なった結果、図
1のように生活に支障がある中等度以上のしびれを81%減少させることができました(※2)。
この結果を基に、図2の「アレルギーが少なく、再利用でき、足のしびれも予防できる、弾性圧迫グローブ・ストッキング」を新たに開発しました。
当療法の有効性を実証し広めていくには、より規模の大きな研究が必要となりますが、副作用予防のための研究開発については、臨床試験や検証研究を行うに足る十分な支援が得られにくいことが課題となっており、クラウドファンディングを通じて臨床研究費用を募ることにいたしました。
クラウドファンディングプロジェクト概要
▶ プロジェクトタイトル:「乳がんの抗がん剤治療における、手足のしびれ予防を目指す臨床研究を」
▶ ページURL:https://readyfor.jp/projects/KBCRN-A004
▶ 実行者 :一般社団法人 京都乳癌研究ネットワーク
▶ 目標金額:2,000万円
▶ 形式 :購入型/All or Nothing形式 ※All or Nothing形式は、期間内に集まった支援総額が目標金額に到達
した場合にのみ、実行者が支援金を受け取れる仕組みです。
▶ 公開期間:2021年7月7日(水)10時〜 8月31日(火)23時
▶ 資金使途:臨床研究における抗がん剤開始後、約3か月後までののデータ収集・解析にかかる費用
概要:圧迫療法の有効性を確認する臨床研究「化学療法誘発性末梢神経障害の多施設共同観察研究」を計画してい
ます。
全国12施設、約480人の乳がん患者さんにご協力頂き、希望される方は図2のグローブ・ストッキングを装着し
ながら抗がん剤治療を約3か月うけ、終了後2年間、手足のしびれの経過を追跡いたします。(倫理委員会承認済み)
本臨床研究の研究責任者について
▶ 京都大学医学部附属病院 腫瘍内科 川口展子
▶ 大阪赤十字病院 乳腺外科 露木茂
一般社団法人 京都乳癌研究ネットワークについて
本研究は、京都乳癌研究ネットワーク(KBCRN)が研究事務局となって進めております。KBCRNは、乳がん治療成績の向上とQOLの向上に貢献すべく、乳がん治療に関するコンセンサスを形成するための活動を行っています。
詳しくは、京都乳癌研究ネットワークのホームページ(https://www.kyoto-breast-cancer.org/jp/)をご覧ください。
報道関係者からのお問い合わせ先
一般社団法人 京都乳癌研究ネットワーク
▶ TEL:075-585-7861 FAX:075-585-7866
*担当者の勤務状況の都合上、対応可能な曜日は月・水・木となります。
*治療に関するお問い合わせ/相談はお受けできませんのでご了解をお願いいたします。